愛犬のドッグフード選びでまず初めに考えることが、
「いったいうちの子にはどんなドッグフードが合うのだろうか…」
という事だと思います。
商品のメーカーや成分表示にはとらわれすぎてしまい、
愛犬の年齢や状態を配慮せずにドッグフードを選んでしまっては、
せっかく良いドッグフードを買ったのに、愛犬には合わかった!
なんて事になってしまう事も…。
ここでは、愛犬に合っているドッグフードを選ぶ方法について、
ご紹介いたしますので、参考にしてみてください。
ドッグフードの形状と種類

- ドライタイプ
- ソフトタイプ
- セミモイストタイプ
- ウエットタイプ
- パウチタイプ
それぞれの形状には、それぞれの違いがありますので、
ドッグフードを選ぶ際は、まずどんな形状があるのか?
それぞれのメリット・デメリットも知っておきたい事ですね。
ドライタイプとは?
ドライタイプのドッグフードは、お肉や穀物など、
ワンちゃんに必要な食事を乾燥させ、1粒に固めたドッグフードとなっています。
カリカリとした食感で、市販されている多くのフードがこのドライフードになっています。
- 種類と値段が豊富で選びやすい
- 長期的に保存できるものもある
- 後片付けの手間がかからない
- 歯垢が付きにくい
- 品質が心配になる商品もある
- 好き嫌いが激しい
- 歯の弱い子犬や老犬にはふやかして与えなければ食べ辛い
ソフトドライタイプとは?
ソフトドライタイプのドッグフードは、
ドライタイプに比べ水分量が多く、硬すぎず、柔らかすぎないふっくらとした形状をしています。
発泡処理をする事によって、フードの食感が良くなり食べやすい硬さになっていますが、
品質を保つために、添加物が使用されていることが多いタイプとなります。
- 顎が弱い子でも食べやすい
- 体力がない子でも食べやすい
- 食いつきが良い
- 食事とともに水分を摂る事ができる
ソフトドライタイプのデメリットは
- 品質を保つため、様々な添加物が使用されていることが多い
- 歯に詰まりやすく歯垢になりやすい
- 品質が心配になる商品もある
セミモイストタイプとは?
セミモイストタイプは、ソフトドライタイプと同様、
硬すぎず柔らかい食感で食べやすい事が特徴です。
ソフトドライタイプとセミモイストタイプの大きな違いと言えば、
発泡処理がされているか、されていないかの違いです。
セミモイストタイプの場合、発泡処理がされていないので
ソフトドライタイプよりはしっとりしている食感となっています。
- 顎が弱い子でも食べやすい
- 体力がない子でも食べやすい
- 食いつきが良い
- 食事とともに水分を摂る事ができる
- 歯に詰まりやすく歯垢になりやすい
- 品質が心配になる商品もある
ウェットタイプとは?
ウエットタイプは市販では良く、缶詰やパウチで販売されています。
水分もたっぷり含まれていて、柔らかいドッグフードです。
素材をそのまま使用しているので、食感は食べやすく、
匂いも抜群なので好んで食べてくれる子が多いタイプとなります。
しかし、ウエットタイプには、ドライタイプにトッピングをするような形絵、
一般食や副食となっているものも多く、ウエットタイプ1食で済ませたい場合は、
総合栄養食を選ぶ必要があります。
- 好き嫌いの激しい子でも比較的食べてくれる子が多い
- 体力のない子でも食べやすい
- 顎の力が弱い子でも食べやすい
- ドライフードに比べると低脂肪・低カロリー
- 歯に詰まりやすく歯垢になりやすい
- 長期保存ができない
- 常温保存ができないので、冷蔵庫などに保管しなければいけない
- 価格が少し高め
- 缶詰の場合処理に手間がかかる
パウチタイプ
パウチタイプは、ウエットタイプが缶詰に入っているか、
パウチに入っているかの違いで、中身はウエットタイプに変わりはございません。
ドッグフードのライフステージ別での選び方

ドッグフードには、表紙などに
- 「全ライフステージ」
- 「幼犬」
- 「6歳以上」
- 「12歳以上」
のように、ライフステージに分けて販売されているドッグフードをよく目にするかと思います。
授乳期(生後30日頃まで) | 母乳or犬用ミルクを与えます。 |
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離乳期(生後20日~60日頃まで) | 離乳食やドライフードをふやかして与えます。 |
成長期(1歳ごろまで) | 子犬用のフードをそのまま与えましょう。(もしくは、成長期用) |
成犬(1歳~7歳) | 通常の成犬用のフードを与えましょう。 |
母体の妊娠期・授乳期 | 妊娠してから子犬の授乳期が終わるまでは、妊娠期・授乳期専用フードを母犬に与えましょう。 |
シニア犬(7歳~) | シニア用の脂肪が少なめのフードを与えましょう。 |
妊娠期/授乳期用フード(生後4週間前後)
妊娠期~授乳期である母犬には、
妊娠期~授乳期に必要な栄養素が含まれているフードを与える必要があります。
犬の妊娠期間は、個体によって様々ですが平均63日と言われています。
それから、子犬が産まれると、授乳期が4週間ほど続きます。
この期間は子犬に与える栄養も必要なので、母体が栄養不良となってしまう事もあります。
それを防ぐためにはエネルギー量に見合うほどの十分なカロリーが含まれていて、
子犬を健康的に育てるためのカルシウムやリン、タンパク質、DHAが豊富に含まれているドッグフードを選ぶことが大切です。
それらがバランスよく配合されているのが、妊娠期・授乳期用のフードなのです。
幼時期/成長期用フード①(生後8週齢前後)
この時期には体の骨格、内蔵、免疫などの、将来に関わる機能が成長をする時期となります。
これらの成長を助けるために必要なタンパク質、カルシウム、リン、脂肪酸が豊富に含まれたドッグフードを与えなければいけません。
また、EPAやDHAなどの、皮膚や被毛の健康を維持するための栄養素も必要となります。
これらがバランスよく含まれているのが、幼児期/成長期用フードとなります。
幼時期/成長期用フード②(大型犬までは1歳半、超小型犬では10ヶ月齢)
小型犬と大型犬の幼児期/成長期の成長スピードは大きく違い、
小型犬の場合は、成長スピードが速いのですが、大型犬はその反対で、ゆっくりと成長を進めます。
ですので、大型犬の場合は成長期が長く、
1歳半くらいまで、幼児期/成長期用のフードを与えなければいけません。
必要な栄養素は、小型犬と同じです。
維持期フード①(1歳~8歳前後)
1歳から(大型犬~超大型犬の場合は1歳半くらいから)成犬となります。
ワンちゃんにとって最も元気に動き回る時期となります。
必要なカロリーは幼児期に比べ半分ほどになるので、
この時期に子犬用のフードを与えていると、カロリーの摂り過ぎで肥満になってしまう事もありますので、
カロリーを抑えた、バランスの良い栄養が摂れる維持期用のドッグフードを与えましょう。
6歳ごろになると運動量が落ちてくる子もいますので、
その場合は維持期用フードの中でもカロリーが少ないフードに切り替える工夫も必要です。
維持期フード②(成犬・シニア犬)
小型犬~中型犬の場合7~8歳、大型犬~超大型犬の場合は7歳ごろから高齢犬となります。
この頃から、大人しくなり、エネルギー消費量も落ちてくるので、
高齢犬になって食欲が今までと変わりがない場合で今までと同じフードを与えていると、肥満になってしまう可能性もあるので、
フードの切り替えを検討しなければいけません。(反対に、食欲が低下している場合は、高カロリーの食事を少量与えます。)
また、運動不足になると、腸の働きが低下し、便秘になりやすくなります。
骨も弱くなってくるのでカルシウムなど、骨の健康維持をサポートしてくれる栄養素も必要になります。
シニア期に入ると、高齢犬の特徴を配慮し対応しているフードを選ぶようにしましょう。

機能別!ドッグフードの選び方

すべてのワンちゃんが同じ体質とは限りません、
中にはアレルギーを持っている子や肥満の子、避妊・去勢をしている子など、様々です。
あなたの愛犬の状況に合ったドッグフードを与える事によって、健康維持をサポートしましょう!
肥満が気になる!体重管理用ドッグフードの選び方
体重管理用のドッグフードは、ワンちゃんにとって必要なタンパク質を多めにし、
低脂質、そしてお腹持ちが良いフードになるよう作られています。
体重管理用のフードには
- 減量用
- 体重維持用
上記の2種類があります。
それぞれ、目的に合わせて選ばなければいけません。
獣医さんから、肥満と診断されたワンちゃんや、
体重をワンちゃんの適正な体重まで戻したいという方は、
- ライト
- 肥満用
- 減量用
などと書かれたドッグフードを選びましょう。
- 運動量が少なく肥満にならないか心配
- 食欲が旺盛で、肥満にならないか心配
- 避妊・去勢手術をした
という場合は
- 体重管理用
- 体重維持
- 避妊・去勢犬用
などと書かれたドッグフードを選びましょう。

アレルギーが気になる!アレルギー配慮用ドッグフードの選び方
愛犬にアレルギーがある場合、
そのアレルギーの原因となる食べ物が含まれていない物を選ばなければいけません。
まずは、愛犬にどの食べ物にアレルギーがあるのかを把握しておかなければいけません。
そして、アレルギーではないけど、今後心配という方の場合は
- 無添加
- グレインフリー
- グルテンフリー
上記の3つを選ぶか、アレルギーが起こりにくいと言われている
- 魚
- ラム肉
- 米
- ジャガイモ
などで作られているドッグフードを選んでみましょう。

毛艶や涙焼けを改善したい!被毛に配慮されたドッグフードの選び方
毛艶や涙焼けを改善したいという場合は
- タンパク質が多いフード(原材料の頭に肉類が記載されているモノ)
- オメガ3・6脂肪酸が豊富に含まれたフード
- 無添加
- 消化サポートがしっかりしている成分が含まれているフード(乳酸菌やオリゴ糖が含まれているモノ)
- グルテンフリー
上記の5つを意識してドッグフードを選びましょう。
添加物は、胃腸に負担をかけ、消化を悪くしてしまうので、
被毛に本来行く栄養を阻害してしまいます。
避妊や去勢手術後のドッグフードの選び方
愛犬が避妊・去勢手術をしている場合、ホルモンバランスが変化してしまい、
食欲旺盛になってしまう子もいるため、
低カロリーでしっかりとお腹が満たされる体重管理用のドッグフードに変更する必要があります。
避妊・去勢手術後のドッグフードの選び方は、体重管理用と同様です。
ワンちゃんのサイズ別でのドッグフードの選び方
ワンちゃんは、サイズによって口の大きさや歯の頑丈さが違います。
小型犬に大型犬用のドライフードを与えると、粒が大きく非常に食べにくいです。
反対に小型犬用のドライフードを大型犬に与えると、十分に噛まずに飲み込んでしまい、
胃腸に負担をかけてしまう他、顎が衰えてきてしまいます。
また、大型犬は過食な子が多いため、通常よりカロリーを抑えて作られています。
全犬種用で販売されているドッグフードもありますが、そうでない場合は、
- 「超小型犬」
- 「小型犬」
- 「中型犬」
- 「大型犬~」
と記載のあるモノで、愛犬の大きさによって選ぶようにしましょう。
ドッグフードの種類について良くあるQ&A

ワンちゃんに猫用フードは食べさせないで!
好き嫌いが多く偏食がちな猫用フードは、味付けが濃いものうまみ成分がたっぷりコーティングされているフードが多く、ワンちゃんから好まれる要素がたっぷりです。
ですが、ワンちゃんのとネコちゃんが必要としている栄養素は大きく違うため、ワンちゃんが猫用フードを食べると、栄養過多、栄養不足、塩分過多、肥満など体調を崩してしまうので、絶対に猫用フードは与えないでください。
少量に越したことはありません
おやつは、1日のカロリー摂取量をオーバーしてしまわない程度に与えていただきたいのですが、ワンちゃんの運動量や大きさによって1日のカロリー摂取量は大きく違ってきます。
目安としましては、1日に与える全体の量は10~20%ほどに抑えたり、1つのおやつを少量ずつ数回に分けて与えるような工夫をしましょう!
ダメです!
おやつには、ワンちゃんにとって必要な栄養素が十分に含まれていません。
おやつの与えすぎは、肥満や体調を崩してしまう原因にもなりますので、主食にするようなことはしないようにしましょう!
- 国内産の方が安全性が高い
- 国産=外国産の物を国内で生産した(純日本産ではない)
- 国内産=国内で生産した(純日本産である)
安全性に関しましては、純日本産である国内産の方が高いと考えられますが、国内産だから絶対安全とは言い切れません。
ワンちゃんによっては季節によって食事量が変わる事も
人間同様、夏になると食欲がなくなり、冬になると沢山食べる子、夏になると活発になり、冬になると運動量が減るなど、それぞれ特徴があるかと思います。
その子の特徴によって、季節ごとにフードの与え方を調節するのはとてもいいことです!
特に外飼いのワンちゃんで冬を外で過ごす場合は、必要なエネルギーをしっかり計算し与える事をおすすめします。
値段相応の物が入っていると考えましょう。
ドッグフードは安全法に基づいて作られているので、食べると亡くなってしまうようなドッグフードは販売できません。
しかし、安いドッグフード=安いお肉が使われている、穀物などでかさましをしている、犬にとって必要のない添加物が使用されている
など、健康面や安全性に欠けるようなドッグフードが多いです。
メリット・デメリットを比較して考えましょう!
- 健康な消化器官を維持する効果がある
- 食物アレルギーを予防する
- 食わず嫌いを無くす
- アレルギーが出た場合、どれにアレルギー症状が出たのか分からなくなる
- 一気に切り替えると胃腸に負担がかかる
定期的にドッグフードを変更する場合は、アレルギーの心配がない物を選んだり、
切り替えの際に、少量ずつゆっくりと切り替えることが大切です。
まとめ

ドッグフードを選ぶ際に、原材料や成分表を気にする飼い主さんは多いです。
もちろんそれも大切なのですが、一番大切なのは、愛犬の状況に合っているドッグフードを与えるという事です。
ドッグフードが年齢別に分かれていたり、機能別で分かれているのは、
そのワンちゃんによって必要とする栄養素が違うからです。
まず、状況に合わせて商品を絞ってから、原材料と成分表を見ると、ドッグフードが選びやすくなりますよ。
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