どんなにしつけをしても噛み癖の治らない愛犬に悩む方は多いのではないでしょうか?
特に成犬の本気噛みは大怪我にも繋がり兼ねません。
お子様のいる家庭では、最悪の事態も考えられます。
今回は愛犬の噛み癖を治すしつけのコツとその原因について考えていきましょう。
成犬の噛み癖
成犬になっても噛み癖が残っている場合は、きちんとしたしつけのし直しが必要です。
家族だけでなく、散歩中に周りの人を傷つける可能性もあるので、早めに対処するに越したことはありません。
手軽にできる対処法からお金がかかる方法まで、様々な方法があるので1番都合の良いものを選んで試してみて下さいね。
子犬が噛むのは?
子犬の噛み癖はきちんとしつけをすれば、成長の過程で無くなることがほとんどです。
歯が生えている過程の痒みやコミュニケーション不足などの原因が考えられるので、比較的対処もしやすいのが子犬の噛み癖の特徴。
とはいえ、成長とともに自然消滅するのは珍しいパターンと言えるので、飼い主によるきちんとしたしつけが大切になることに変わりはありません。
ついてしまった癖を治すことは至難の業なので、やはり成犬になる前に治すのが1番良いと言えるでしょう。
甘噛みと本気噛みの違い
甘噛みは傷にならない程度のくすぐったいくらいの噛む力ですが、本気噛みは大怪我につながることもあります。
野生の犬は動物の生肉を噛み切る力があることを考えると、その恐ろしさは一目瞭然でしょう。
特に、大型犬の本気噛みでは赤ちゃんの頭蓋骨を砕くこともできるので、注意が必要です。
犬の噛む力はどのくらい?
犬の噛む力が数字で表すとどのくらいなのか、ご存知の方は少ないのではないでしょうか。
小型犬と大型犬でも噛む力には大きく差があります。
小型犬の噛む力の強さは、100kgもあります。
体が小さいのに噛む力は、見た目に反して100㎏もあるので、小型犬だからといって侮ってはいけません。
中型犬の噛む力の強さは100kg~160kgほどなので小型犬よりも更に強くなります。
大型犬の噛む力の強さは160kg以上になります。
中でも、警察犬によくいるジャーマンシェパードは特に噛む力が強く、なんと200kgを超えることもあります。
成犬の噛み癖の原因8つ

成犬になっても噛み癖の残る原因をご紹介します。
①子犬の時のしつけが甘い
子犬の時に噛むことがいけないことだと言う認識ができていないわんちゃんは、成犬になっても噛み癖が治らないことがあります。
悪いことだと気が付かずに、コミュニケーションツールとして噛むことを覚えてしまっている場合もあるので、きちんとしつけをし直しましょう。
②ストレス
わんちゃんも人間と同じようにストレスを溜め込む動物です。
物音や過度な触れ合いなどによるストレスから、人を噛んでしまうこともあります。
たまにはそっとして置いて休息を取らせてあげることも大切です。
③縄張り意識が強い
縄張り意識の強さから、自分のテリトリーに入ってきた他の動物を拒むわんちゃんもいます。
打ち解けていくとともに解消されることがほとんどなので、少しずつ距離を縮めるのが効果的でしょう。
餌をあげる時などの特定の時間のみで交流を持つのも良いかもしれませんね。
④病気
これは稀なケースですが、神経系の病気により自分の意志と反して噛んでしまうわんちゃんもいます。
しかし、この場合は他にも手や足の引きつりなどの不審な挙動が必ずあるはずなので見逃してしまうことは珍しいでしょう。
⑤パニックに陥っている
繊細なわんちゃんは環境の変化などでパニックに陥ることもあります。
人を噛むだけでなく、稀に自分のことを噛んでしまうわんちゃんもいます。
パニックに陥っている時は、周りが執拗に騒がずにそっとして置いてあげましょう。
⑥甘えている
子犬の時に正しいコミュニケーションの取り方を覚えられなかったわんちゃんは愛情表現のつもりで噛んでいる場合があります。
わんちゃん同士でも、じゃれあう際にはお互いを噛んでしまうことがよくあるので、甘えとして噛んでしまうのは珍しいことではありません。
⑦ご飯をねだっている
わんちゃんは、何か叶えて欲しい要求がある時に、気を引くために噛むことがあります。
ご飯がほしい場合だけでなく、おもちゃが欲しかったり、何かを訴えているからといって、その要求を叶えてしまうのはNGです。
噛まれた後に要求を叶えてしまうと、噛めば自分の要求を叶えてくれると勘違いしてしまいます。
更に噛み癖が悪化してしまうことも考えられるので、敢えて要求は聞かないようにしましょう。
⑧敵意を持っている
わんちゃんは追い詰められたり、飼い主を敵と感じた時に攻撃的になります。
たいていは過度な厳しいしつけを行っていたり、しつけと称して犬に暴力をふるっていることが挙げられます。
そのため、厳しいしつけをしている場合は、自分のしつけ方法を見直す必要があります。 逆にしつけ不足のことも考えられます。
成犬の噛み癖の改善方法4つ
ここからは、どのようにして噛み癖を改善するのかについて、いくつかの方法をご紹介します。
色々な方法を試してみて、1番合うものを探してみるのも良いでしょう。
①叱り方を工夫する
わんちゃんは、本来頭の良い動物なので声の高低や抑揚を理解することができます。
そのため、叱る時にはいつもと違う低い声で、短く一言で怒るようにすると、遊んでもらっているのではないと理解できるでしょう。
②噛んでも良いおもちゃを与える
噛み癖をすぐに治せないわんちゃんにとって、噛むことをやめるのは大きなストレスになる場合があります。
その場合は、噛むことをやめさせるのではなく噛むものを変えさせることが有効かもしれません。
家具などに当たってしまわないように、噛めるおもちゃを与えましょう。
③無視する
少し厳しく思えるかもしれませんが、わんちゃんにとってこれまで構ってくれていた飼い主からの無視はとても悲しいことです。
噛んだら無視をされるという意識をつけることで、未然に噛むことを防ぐことも期待できます。
ただし、叩いたりなどの執拗な無視は絶対にダメです。
かえってトラウマを植え付けることにもなりかねません。
④プロの手を借りる
どうしても、しつけが上手くいかない場合は獣医師やドッグトレーナーなどのプロの力に頼るのも良いでしょう。

正しい知識を持ったプロなら、わんちゃんを傷つけない方法できちんとしつけをしてくれるので、効率よく噛み癖をなくすことができます。
ただし、お金はかなりかかってしまうので、その点には注意が必要です。
まとめ
今回は、成犬の噛み癖について原因と対処法を中心にご紹介しました。
子犬のうちに治せるのが1番の理想ですが、治す機会がないまま大人になってしまった、わんちゃんは早いうちにしつけをし治すことが大切です。
思い切って、プロの手を借りてみるのもありです。
相談だけでもしてみることで、案外簡単に解決することもあるかもしれません。
わんちゃんの噛み癖に悩みを抱える飼い主さんは、是非今回ご紹介した方法を試してみて下さい。